ホームページ放置のリスクとは?6つのデメリットと見直しポイント
ホームページを放置すると、検索順位の低下、改ざん・不正アクセス、信用低下、問い合わせ減少などのデメリットにつながることがあります。ホームページ放置のリスクと、自社でできる見直しポイントを解説します。
「何年も前に作ったホームページを、そのまま使っている」 「更新はたまにしているけれど、裏側の状態はよくわからない」 「制作会社に任せきりで、今どうなっているか把握できていない」
こうした状態のホームページは、見た目以上にさまざまな問題を抱えていることがあります。
とはいえ、意図的にほったらかしているケースはまれです。実際には「日々の業務が忙しい」「担当者が辞めてしまった」「制作会社と疎遠になった」「何から見ればいいかわからない」といった理由で、いつの間にか更新が止まっているのがほとんどです。放置してしまったこと自体を責める必要はありません。大切なのは、放置が続くと何が起こるかを知り、どこから手をつけるかを決めることです。
この記事では、ホームページ放置のリスクとデメリット、今すぐできる見直しポイントを整理します。
「放置」とはどういう状態か
ホームページの放置というと、完全に更新が止まっているケースを想像しがちです。しかし実際には、次のような状態も実質的な放置にあたります。
- 作ってから数年がたっている
- お知らせ以外のページをほとんど見直していない
- 管理画面に誰がアクセスできるか把握していない
- 更新や保守を誰が担当するのか曖昧
- 使っていないページや古いプログラムがそのまま残っている
- 制作会社に任せきりで、自社で状態を把握していない
- WordPressやプラグインのバージョンをしばらく確認していない
つまり「見た目は動いているが、中の状態がわからない」というのも放置の一種です。
ホームページ放置で起こりやすい6つのリスク
1. 情報の古さが信頼を落とす
会社情報・サービス内容・料金・採用情報・営業時間などが古いままだと、訪れた人に「この会社、ちゃんと営業しているのか?」という不安を与えます。問い合わせや来店を検討していた人が、そのまま離脱してしまうことも少なくありません。
この影響は顧客だけにとどまりません。求職者は応募前にほぼ必ず会社のホームページを確認するため、情報が古いままだと採用面でも機会損失につながります。
2. 管理の所在が不明になる
担当者の交代や制作会社との関係変化により、「誰が何を管理しているのか」が曖昧になりがちです。サーバー・ドメイン・WordPressのログイン情報がどこにあるかわからない、という状態になると、トラブル時の対応が大幅に遅れます。
管理先や契約情報が曖昧な場合は、ホームページの管理会社がわからないときの確認項目から棚卸しすると、連絡先とログイン情報を整理しやすくなります。
3. 不要な仕組みが残り続ける
使っていないページ、古いフォーム、放置されたWordPress、動いていないプラグインなど、一度設置したものは意識して削除しないとそのまま残ります。攻撃者はこうした「誰も見ていない場所」を狙う傾向があります。
4. 安全面のリスクが高まる
WordPressやプラグインのバージョンが古いまま放置されると、既知の脆弱性を突かれる可能性が上がります。管理画面のパスワードが弱い・使い回しになっているケースも多く、不正アクセスの入り口になります。
SSL証明書の期限切れなどで「保護されていない通信」と表示される状態も、放置の分かりやすいサインです。表示の原因と初動は、「保護されていない通信」と出る原因と対処で整理しています。
5. トラブル発生時の対応が遅れる
普段から状態を把握していないと、問題が起きたときに「何が原因か」「どこに連絡すればいいか」の判断に時間がかかります。改ざんや障害は早期対応が肝心であり、初動の遅れが被害を広げることがあります。
6. 検索順位が下がり、新規の接点が減る
検索エンジンは、検索する人にとって役立つ新しい情報を上位に表示しようとします。何年も内容が変わらず情報が古いままのサイトは、検索結果でクリックされにくくなり、訪問されてもすぐ離脱されるため、評価が下がりやすくなります。
順位が下がると検索からの流入が減り、問い合わせや来店のきっかけそのものが減っていきます。表示が止まるような目に見えるトラブルと違い、この機会損失は数字を見ていないと気づけないのが厄介な点です。
なお、検索順位のために頻繁な更新が必要というわけではありません。重要なのは、掲載されている情報が今も正しく、訪れた人の役に立つ状態を保つことです。
改ざんされると会社に何が起こるか
ホームページが改ざんされると、「サイトの不具合」では済まない影響が出ます。
- 知らないページや不審な内容が表示される
- 訪問者が別のサイトへ自動的に飛ばされる
- Googleの検索結果に警告が表示され、アクセスが激減する
- 検索結果での見え方に悪影響が出る
- 会社の信頼・ブランドイメージが損なわれる
- 問い合わせ・申込みの機会を失う
- 復旧・調査に時間と費用がかかる(数十万円規模になるケースもある)
改ざんは、有名なサイトや大企業だけの問題ではありません。たとえば2017年には、WordPressの脆弱性を悪用した改ざんが世界で150万ページ以上で確認され、国内のサイトにも被害が及んだとして、JPCERT/CCが注意喚起を出しています。狙われるのは「有名なサイト」ではなく、「対策されていないサイト」です。
「しばらく見ていなかった」「何となく気になっていたけれど、そのままにしていた」という状態が、後から大きな負担になることがあります。
不審な表示がある場合は、ホームページ改ざんの症状チェックで初動の確認方法を整理しています。
今すぐ確認したい見直しポイント
「何から見ればいいかわからない」という方は、まず以下を確認してみてください。
運用・管理体制
- 最後に全体を見直したのはいつか
- 更新・保守を誰が担当しているか明確か
- 何かあったときの連絡先・対応先が決まっているか
コンテンツ・情報の鮮度
- 会社情報・サービス内容・料金に古い情報が残っていないか
- 使っていないページやフォームが放置されていないか
WordPress・システム面
- WordPress本体・テーマ・プラグインのバージョンが最新か
- 使っていないプラグインや管理ユーザーが残っていないか
- サーバー内に放置されたWordPressのインストールがないか
セキュリティ
- 管理画面のパスワードが強く、使い回しになっていないか
- 不審なファイルや見慣れないページが存在しないか
自社でできること・専門家に相談したいこと
見直しポイントのすべてを自社で解決する必要はありませんが、すべてを外部に任せる必要もありません。次のように切り分けると進めやすくなります。
自社でできること
- 会社情報・サービス内容・料金など、掲載情報の見直しと更新
- 管理画面やサーバーのパスワード変更(強いものにし、使い回しをやめる)
- 契約先・支払い先・ログイン情報の一覧化
- 問い合わせフォームのテスト送信と通知先の確認
専門家に相談した方がよいこと
- WordPress本体・プラグインのバージョン確認とアップデート(更新で表示が崩れることがあるため)
- 不審なファイルや見覚えのないページの調査
- サーバー内に残った旧サイト・放置WordPressの整理
- 改ざんが疑われる場合の切り分けと復旧
まず自社でできる範囲から着手し、判断がつかない部分だけ外部の目を入れる、という進め方が現実的です。
WordPressサイトは確認ポイントが増える
WordPressで作られたサイトは、放置した場合のリスクが一般的なHTMLサイトより高くなる傾向があります。表から見て正常に動いていても、裏側に古い仕組みや未更新のプラグインが残っているケースは少なくありません。
WordPress周りの不安を整理したい場合は、「使っていない WordPress や古いプラグインが残ると何が危ない?」の記事も参考になります。
ホームページが古い場合は?
古いホームページで気になるのは、見た目の古さよりも「管理・運用の見直しが止まっていないか」という点です。古いサイトほど、スマホ対応の不備・旧仕様のままの動作・セキュリティ面の対応不足を抱えやすくなります。
リニューアルを検討すべきかどうかは、古いホームページはどうする?で整理しています。
よくある質問
- ホームページは何年放置すると危険ですか?
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「何年なら安全」という明確な基準はありません。年数よりも、誰も状態を確認していない期間が長いことが問題です。数年単位で全体を見直していない場合や、管理担当が曖昧な場合は、年数に関係なく一度状態を整理することをおすすめします。
- 更新していなくても、表示されていれば問題ないのではないですか?
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表示が正常でも、裏側で管理画面や古いプラグインが放置されていると、不正アクセスの入口になることがあります。「表示されていること」と「安全に管理できていること」は、別の問題として考える必要があります。
- HTMLで作った静的なサイトなら、放置しても安全ですか?
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WordPressなどのCMSを使っていない分リスクは下がりますが、ゼロにはなりません。古い問い合わせフォーム(CGIなど)の脆弱性、SSL証明書やドメインの更新漏れ、サーバーのパスワード放置は静的なサイトでも問題になります。また、情報の古さによる信頼低下や検索順位への影響は、サイトの作りに関係なく起こります。
- 放置していたホームページは、まず何から見直せばよいですか?
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最初に確認したいのは「誰が何を管理しているか」です。サーバー、ドメイン、管理画面のログイン情報がどこにあるかを把握するだけでも、トラブル時の対応速度が大きく変わります。そのうえで、使っていないページや古いWordPressが残っていないかを確認します。
- 自社で確認するのが難しい場合はどうすればよいですか?
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無理にすべてを自社で判断する必要はありません。「何がわかっていて、何がわからないか」を整理して、外部の相談先に状況を共有するだけでも前進します。当サイトでも現状整理のための相談を受け付けています。
心当たりがある方へ
ホームページの問題は、被害が起きてから気づくより、少し気になる段階で整理する方が、時間も費用もかかりません。
そんな方は、まず 放置されたWordPressが会社サイト全体を巻き込んだ実例で、放置されたホームページがどんな被害につながるかを確認してみてください。
運営者情報
中沢 孝幸
屋号 ホットスペース / Web制作・運用歴 20年以上
ホームページの問題は、明らかに壊れてから初めて気づかれることが少なくありません。20年以上にわたりWeb制作・運用に携わるなかで、放置されたWordPressが改ざんなどの実害につながる現場も見てきました。
WordPressの保守・整理、改ざんや不正アクセスの調査・復旧、サーバーや旧環境の整理を中心に、長年の現場経験と最新のAIを組み合わせて、全国からオンラインで対応しています。大きな問題になる前の、「なんだか心配」という段階で現状を整理できる相談先をつくりたいと考え、このサービスを運営しています。